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居酒屋の内装デザイン|狭小・低予算でも個性を出す工夫

居酒屋の内装デザイン|狭小・低予算でも個性を出す工夫サムネイル

「狭い物件しか予算内で見つからなかった」「初めての開業でコストを抑えたい」—そうした制約は、個性ある空間づくりを諦める理由にはなりません。素材の選び方・視線の操り方・既存部材の活かし方次第で、限られた条件の中でも来店客の記憶に残る空間は十分に実現できます。本記事では居酒屋を中心に、おでん屋など「お酒を提供する飲食店」全般に応用できる内装の考え方を、弊社の実際の施工事例とあわせてご紹介します。金沢市・野々市市周辺で開業や改装をお考えの方はぜひ参考にしてください。

【執筆者プロフィール】株式会社インテリア縁

石川県金沢市を拠点に、飲食店・医療機関・旅館など多業種の内装工事を手がける専門会社。代表取締役・内田和寛は設計・発注・施工の全工程を一貫して経験した後、2013年(平成25年)に独立創業。建設業許可(石川県知事許可(般-29)第18654号)取得。フルオーダー造作家具・モルタル造形工事にも対応し、狭小店舗や低予算案件でも既存部材の活用や素材の工夫で個性ある空間を実現してきた実績を持ちます。

居酒屋の内装、まず考えるべき3つのポイント

内装工事を進める前に、方向性を整理しておくべき基本的な視点が3つあります。この3点を押さえておくと、予算や面積の制約がある場合でも「何を優先するか」の判断がしやすくなります。

① 客単価・客層に合わせたコンセプト設計

内装のトーンは、ターゲットとする客単価や客層と一致している必要があります。たとえば、気軽に立ち寄れる大衆居酒屋であれば木材や古材を使ったざっくりとした質感が親しみやすさを演出します。一方、地酒や料理にこだわる店であれば、素材の質感や照明の演出に少しコストをかけることで「選ばれる理由」になります。コンセプトが曖昧なまま施工に入ると、予算を使っても「どこかで見たような空間」になりがちです。まず「誰に来てほしいか」「どんな時間を過ごしてほしいか」を言語化することが、内装の方向性を決める第一歩です。

② 客席数と厨房動線のバランス

居酒屋の収益性は客席数に直結しますが、厨房が狭すぎると提供スピードや料理の品質に影響が出ます。特に一人で厨房を回すワンオペ営業の場合は、動線の最小化が重要です。調理・盛り付け・提供の動きを一筆書きのように完結させられるレイアウトが理想で、余分な移動が減るほどオペレーションの安定につながります。客席と厨房のバランスは、業態・人員構成・メニュー構成を踏まえて最初に決めるべき設計上の核心です。

③ 什器・照明計画の基本

居酒屋の什器は耐久性とメンテナンスのしやすさが重要です。飲食物がこぼれることを前提とした素材選びや、スタッフが清掃しやすいテーブル・椅子の形状を選ぶことが長期的なコスト削減につながります。照明は「明るすぎず、暗すぎず」が基本で、電球色(2700〜3000K)が落ち着いた飲食空間に向いています。全体照明を抑えてテーブルや棚への局所照明を組み合わせることで、低コストでも奥行きのある空間が生まれます。

狭小店舗ならではの工夫

ひらめき・工夫

床面積が限られている場合でも、視線・素材・動線の3点を意識するだけで空間の印象は大きく変わります。「狭い=不利」ではなく、「狭い=こぢんまりとした居心地の良さ」として演出できるかどうかが、競合との差別化につながります。

視線を操って「狭さを感じさせない」空間をつくる

細長い間取りの場合、奥行きを感じさせる視線の設計が有効です。入口から奥に向かって視線が自然と伸びるよう、照明や装飾のアクセントを奥側に設けることで、実際の面積以上の広がりが生まれます。反対に、カウンター席を手前に置いて厨房を見せる構成にすれば、調理の様子が空間の演出として機能し、狭さがむしろ「臨場感」に変わります。

既存部材の活用でコストを抑えながら個性を出す

改装の場合、既存の床・カウンター天板・建具などをすべて撤去・新設するのではなく、使えるものは活かすことで大幅なコスト削減が可能です。古びた木材や風合いのある壁面はそのまま残すことで、かえって独自の雰囲気をつくり出せることがあります。「残す・活かす」の判断を施工前のヒアリング段階で丁寧に行うことが、低予算でも満足度の高い仕上がりのカギです。

外観・看板で通行客を引き止める

狭小物件は外観面積も限られがちですが、だからこそ外観の第一印象が集客に直結します。近隣の店舗との差別化として、素材の質感・照明の色・看板のデザインにひとつだけ「らしさ」を加えるだけで、通行客の視線を止める効果が生まれます。モルタル造形を用いた外壁演出は、看板サインでは出せない立体感と独自性を持たせられる手法のひとつです。

事例①:白山市「sLow&sLow〜発酵の木」(居酒屋)

石川県白山市中町にて弊社が設計・施工を担当した、発酵食材・調理がメインの居酒屋です。店主さまの出身地・青森の地酒が楽しめるお店で、改装前の採寸では店舗幅がわずか2mという狭小物件でした。

この事例のポイント

・店舗幅2mの狭小物件でも、コンセプトと素材選びで個性的な空間を実現。

・丸窓・羽目板・床・カウンター天板など、既存部材をあえてそのまま活用してコストを削減。

・正面外観は青森ヒバをイメージした擬木をモルタル造形で製作し、近隣店舗にはない青い光と組み合わせて通行客の視線を引き止める演出を実現。

・厨房はワンオペレーションを想定した最小構成とし、和式トイレを壁構造を傷めない形で洋式に変換。

「コストを抑えるために使えるものはそのまま使う」をコンセプトとして構築したこの事例は、初めての飲食業開業というオーナーさまの状況にも正直に向き合った設計の好例です。既存の素材が持つ風合いを活かしながら、外観の一点にモルタル造形で独自性を加えることで、予算を抑えつつも記憶に残る空間が完成しました。施工実績の詳細はこちらのページでご覧いただけます。

事例②:金沢市内 A飲食テナント(老舗おでん屋)

金沢駅西口クロスゲート2階の飲食店街に入居する老舗おでん屋さんの内装工事を、設計から施工監理まで弊社が一貫して担当しました。オーナーさまからのテーマは「金沢らしさ」。地域性をデザインに落とし込む方法として、複数のアプローチを組み合わせた事例です。

この事例のポイント

・テーマ「金沢らしさ」を実現するため、オーナーの友人である友禅作家の先生とコラボし、通路側の客席間の飾り格子に本物の友禅柄を半透明で表現。

・モルタル造形で金沢城の石垣を表現し、地域のシンボルを内装に取り込んだ空間演出を実施。

・カウンター天板には「モンキーポッド」の一枚板を採用し、素材そのものの存在感が空間のアクセントに。

この事例が示すのは、「地域性・ストーリー性のある素材やコラボレーション」が他店との差別化に非常に有効だという点です。予算をかけて広い面積を改装するのではなく、飾り格子・天板・壁面の一部という限られた箇所に「金沢らしさ」を凝縮することで、テナント内でも際立つ個性が生まれています。施工実績の詳細はこちらのページでご覧いただけます。

事例③:金沢駅 飲食店

金沢駅に出店していたお店の移設および店舗形態変更として、弊社が設計監理を担当した事例です。限られた敷地の使い方と視線の設計に工夫を凝らした、空間の分割活用の好例です。

この事例のポイント

・2店舗分の敷地を貫通させ、厨房で連結するというレイアウトを採用。外通路側を物販、内通路側を飲食店として機能を分けた敷地の有効活用。

・半柱の固定ブラインドを設置し、通路から「見えそうで見えない」絶妙な視線の遮り方が空間への好奇心を生む演出として機能。

・看板は金物屋さんと代表の手作り、壁の瓶照明はオーナーさまによる手作りと、DIY的な素材が空間のキャラクターに深みを加えている。

「どこに何の機能を配置するか」という空間の分割発想と、「どこからどこまで見せるか」という視線の設計が、この事例の核心です。通路に面した側の見え方をあえてコントロールすることで、外から気になって覗いてみたくなる仕掛けが生まれています。施工実績の詳細はこちらのページでご覧いただけます。

まとめ|狭さ・予算は工夫でカバーできる

本記事でご紹介した3事例に共通しているのは、「制約をそのまま受け入れるのではなく、制約の中で何ができるかを考え抜く」という姿勢です。店舗幅2mの狭小物件では既存部材の再利用とモルタル造形の外観演出で個性を出し、老舗おでん屋では地域性のあるコラボレーションで差別化し、金沢駅の飲食店では敷地の貫通活用と視線の設計で空間を最大限に活かしました。どの事例も、広い面積や大きな予算があったから実現したわけではありません。

居酒屋をはじめとするお酒を提供する飲食店の内装は、コンセプト・動線・素材の3点を丁寧に考えることで、条件が厳しい物件でも十分に個性ある空間に仕上げることができます。費用の目安については費用相場の詳細をまとめた別記事で解説していますので、あわせてご参照ください。金沢市・野々市市周辺での開業・改装をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

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内装工事や外壁リフォーム・外装工事は金沢市の(株)インテリア縁
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